物流の2024年問題とは?トラックのドライバーにも時間外労働の規制が適用
名古屋の社労士事務所、労務サポートです。
アマゾンで注文すると翌日に届いて大変便利ですね。
店舗で購入するよりも安いこともあり、頻繁に利用している方もいるでしょう。
しかし2024年に運賃値上げ、売上減少、ドライバーの収入減少など様々な影響が出ると懸念されています。
物流業界の2024年問題とは?
2023年3月末、首相官邸で物流業界の現状と課題について議論が行われました。
会議に出席した岸田総理は以下のようにコメントしています。
- トラックドライバーに働き方改革関連法が適用されるまであと1年です。
ドライバーの労働時間が短くなることから、何も対策をしなければ物流が停滞しかねない「2024年問題」に直面しています。 - 荷主企業や消費者の行動を変える仕組みづくりの導入など抜本的・総合的な対策が必要です。
- 1年以内の成果が得られるように6月を目途に取り組むべき対策を政策パッケージにまとめる予定です。
働き方改革の一環として時間外労働の上限規制は、
大企業では2019年4月、中小企業では2020年4月からすでに施行されています。
労働基準法の改正により、原則月45時間、年360時間の時間外労働時間の上限が定められました。
36(サブロク)協定が合意された場合でも、月100時間未満、年720時間などの上限規定があります。
物流業界、建設、医師は働き方改革関連法の適用が猶予されていましたが、2024年4月からいよいよ適用されます。
物流業界の場合、36協定を締結した場合、時間労働の上限が年間「960時間」となります。
企業はどのように対応する?
2024年問題を解決手段として以下の対応が考えられます。
- 女性や高齢者も働きやすい環境を整えて、ドライバー不足に対応しましょう
- トラック予約システムを導入し、積み荷の待機時間を短くしましょう
- 荷主企業と物流業界の商慣行を見直しましょう。
- 物流業界にあった勤怠管理システムを導入しましょう
- 紙の伝票や受け渡しデータのデジタル化を進めましょう
物流業界に配慮して働き方改革関連法は猶予されていました。
ドライバーの待遇改善のためにも働き方改革は必須でしょう。
物流業界はデジタル化を進め、生産性を高めることで
2024年問題に対応する必要があります。
2023年6月の政策パッケージの内容にも注目です!
参考ページ▼https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202303/31butsuryu.html