被用者保険の適用拡大に向けた新たな方針
名古屋の社会保険労務士事務所、労務サポートです。
厚生労働省の社会保障審議会年金部会は12月10日
短時間労働者への被用者保険適用拡大に関する重要な方針案を明らかにしました。
主な改正案の内容
適用要件の段階的撤廃
賃金要件の撤廃を提案
最低賃金の引上げに伴い労働時間要件を満たせば
要件を満たす地域や会社が増加していることを踏まえ、賃金要件を撤廃する意見が出ています。
その際、最低賃金の動向を踏まえつつ、本要件撤廃の時期に配慮する方針です。
企業要件の撤廃を提案
労働者の勤め先や働き方、企業の雇い方に中立的な制度を構築する観点から
企業規模の撤廃が提案されています。
短時間労働者が適用の対象となる会社は50人以下の中小企業であり
配慮が必要なことから、十分な周知・準備期間を確保する方針です。
適用拡大の進め方の方針
- 賃金要件の撤廃
- 企業規模要件の撤廃
- 非適用業種の解消
保険料負担軽減策
手取り収入減少を防ぐため、以下の特例措置案を検討しています。
- 標準報酬月額12.6万円以下の従業員を対象
- 労使合意に基づく保険料負担軽減
- 事業主の負担割合を増加
今後の展望
厚労省は、制度変更に伴う企業への影響を考慮し、十分な周知期間と準備期間を確保する方針を示しました。
この改正は、短時間労働者の社会保障制度の点で、重要な取り組みと言えます。
詳細は厚生労働省のウェブサイトで確認可能。
被用者保険の適用拡大及び第3号被保険者制度を念頭に置いた いわゆる「年収の壁」への対応について②