令和8年版「源泉徴収のあらまし」「源泉徴収のしかた」を公表

案内する女性

国税庁は、令和7年12月
令和8年版の「源泉徴収のあらまし」および「源泉徴収のしかた」 を公表しました。

これらは、企業の給与計算・年末調整・退職金支給など
日常的な源泉徴収事務に携わる担当者にとって、毎年必ず確認しておきたい重要資料です。

「源泉徴収のあらまし」とは

「源泉徴収のあらまし」は
令和7年9月1日現在の所得税法等関係法令 に基づき
令和8年における源泉徴収制度の仕組みや内容を理解するために作成されています。

単なる手続マニュアルではなく
制度全体の考え方や背景を把握するための資料として位置づけられています。

「源泉徴収のしかた」とは

一方、「源泉徴収のしかた」は
会社や商店などで 実務として行う源泉徴収事務の流れを具体的に解説 したものです。

源泉徴収制度は、所得を支払う者が
②その所得を支払う際に所定の方法により所得税額を計算し
③支払金額からその所得税額を差し引いて国に納付するというものです。

給与所得者の扶養控除

 給与等の支払を受ける人は、毎年最初に給与等の支払を受ける日の前日までに
「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を
給与等の支払者に提出しなければいけません。

扶養親族や源泉控除対象配偶者などがいない人でも提出しなければならないこととされており
申告書の提出のない人が支払を受ける給与等については
税額表の「乙」欄が適用されることになります。

給与所得の源泉徴収事務はもちろん
退職所得の源泉徴収事務などについても取り上げられており
実務担当者が迷いやすい場面で参考になります。

令和8年に向けて注意したいポイント

令和8年分の源泉徴収事務については
令和7年度税制改正の影響により、変更点が複数あります。

年が明けてから慌てることのないよう
令和8年1月からの源泉徴収事務を行う前に、内容を一通り確認しておくことが重要 です。

特に
・給与計算の設定
・年末調整との関係
・退職金支給時の取扱い
などは、毎年の慣例だけで処理せず、最新の資料に基づく確認が欠かせません。

詳細はこちら

・令和8年版 源泉徴収のあらまし(令和7年12月12日公表)
・令和8年版 源泉徴収のしかた(令和7年12月12日公表)

※国税庁ホームページにて公開されています。

社労士からのひとこと

源泉徴収事務は、「毎年同じようにやっているつもり」でも
法改正や通達の変更により、知らないうちに誤りが生じやすい分野です。

特に給与計算を外注している企業様でも
会社としての理解と確認は不可欠 です。

不明点がある場合や、自社対応に不安がある場合は、
早めに専門家へご相談されることをおすすめします。

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