名古屋自動車学校事件、給与の均衡待遇に関する最高裁判所の判決は?

2023年7月に正社員と非正規社員の基本給の不合理な待遇格差について
初めて最高裁判所の判例がでました。

「定年後に再雇用された際に給料が大幅に減額されたのは不当」だとして
名古屋自動車学校に勤めていた男性2人が学校側に差額の支払いなどを求めた裁判の判決です。

名古屋自動車学校事件

名古屋自動車学校事件の内容は以下の通りです。

2人は2013年から2014年に正社員を定年退職した。
直前の2人の基本給はそれぞれ月におよそ16万円と18万円。

60歳の定年後、嘱託職員として再雇用され65歳まで勤務しており
業務内容は変わらなかったが、基本給は定年前の半分以下の月額7〜8万円まで減少。

第1審、第2審の判決は以下の通りでした。

  • 再雇用後の基本給が正社員の頃より6割を下回る部分は不合理
  • 差額のおよそ625万円の支払いを命じる

第1審、第2審は労働者側に寄り添った判断がされました。

最高裁判所、まさかの差し戻し

給与の均衡待遇
給与の均衡待遇 名古屋自動車学校事件

一方、最高裁判所は以下のように判断しました。

  • 給与、賞与の支給の目的・性質を検討していない。
  • 最高裁判所はおよそ625万円の支払いを命じた二審判決を破棄して
    名古屋高等裁判所で裁判をやり直すよう命じる

最高裁判所が判断基準を示さず、まさかのやり直しです。
肩透かしの結果となりましたが、今後の展開に期待したいです。

名古屋の社会保険労務士事務所、労務サポートでは
企業の働き方改革をご支援します。

参考ページ▼ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000190591.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です