【2026年1月~】中小受託取引適正化法(旧・下請法)改正のポイント

2026年1月施行予定の「中小受託取引適正化法」(旧:下請代金支払遅延等防止法)は
名称変更にとどまらず、取引の適正化をより強く求める内容へと見直しが行われます。
人手不足や原価高が続く中、発注側企業にとっても無視できない改正といえるでしょう。
そこで、東京商工会議所の中小企業委員会は7日
「中小受託取引適正化法(取適法)」の内容や実務対応のポイントを
チェック項目の形式でまとめた「中小受託取引適正化法 対応チェックシート」を作成しました。
以下では、社労士の視点から、経営者が押さえておくべきポイントを整理します。
「取適法」の対象企業
委託側・受託側の取引内容、資本金や従業員数の組み合わせにより
取適法の対象かどうかを判定します。
資本金、従業員基準などの詳細は、こちらをご覧ください。
取適法への対応ポイント
取適法対応ポイントは、以下の通りです。
契約書・記録の整備(改正)
- 発注内容(給付内容・代金・支払期日・納品日など)を 書面または電磁的方法で明示しているか。
- 取引記録を 取引完了後2年間保存する体制があるか。
価格協議への対応(改正)
- 価格変動時に、中小受託事業者からの 価格協議の申出に応じているか。
- 協議の場で合理的説明を行わず、一方的に代金決定していないか。
支払方法の適正化(改正)
- 納品日から 60日以内に支払期日を設定しているか。
- 末締め翌々月払いはNG。
- 振込手数料を中小受託事業者に負担させていないか。
手形払いの廃止(改正)
- 手形払いを廃止しているか。
- 電子記録債権・ファクタリング等を使う場合も、
60日以内に現金満額受領できる仕組みになっているか。
型取引に関する注意点
発注見込みのない製品の金型等を 無償保管させていないか。
金型以外の型・特殊治工具の製造委託も取適法の対象。
社内で整備すべき書類・体制
改正法への対応として、次の点を社内で整理しておくことが重要です。
整備しておきたい書類
- 発注書・契約書(業務内容、対価、支払期日を明確化)
- 価格協議の記録(見積書、協議メモ等)
- 支払記録(支払期日・方法・手数料負担の明示)
体制面のポイント
- 発注・経理・現場担当者へのルール周知
- 下請・受託取引に関する社内チェック体制の構築
- 契約変更時の社内承認フローの明確化
「担当者任せ」にせず、組織として管理できる仕組みが求められます。
社労士からのひとこと
今回の改正は、「知らなかった」では済まされない内容です。
一方で、早めに対応を進めることで
取引の透明化・信頼関係の強化につながる側面もあります。
労務サポートでは、受託取引の整理や社内ルール整備
実務に即したアドバイスを行っています。
改正対応に不安がある場合は、早めの確認をおすすめします。

