職場で進める「目の健康対策」〜アイフレイルを防ぐために〜

近年、パソコン作業やスマートフォンの使用時間が増える中で
「目の健康」が大きな課題になっています。
とくに40歳を過ぎると、加齢による目の不調「アイフレイル(Eye Frailty)」が進行しやすくなります。

アイフレイルとは

アイフレイルとは、「加齢による目の機能の衰え」を指す言葉です。
一見すると疲れ目や老眼のように感じる症状の背後に
緑内障や加齢黄斑変性などの疾患が潜んでいることもあります。
早期に気づき、適切なケアを行うことがとても大切です。

視力検査だけでは不十分

人が得る情報の約80%は目から入るとされています。
そのため、クリアな見え方を維持することは
読み書きは、もちろん、運転などの業務を安全に行う上で欠かせません。

「視力」と「視野」は、「みえる」ことの基本要素です。
「視力」については、定期健康診断で実施されますが
働くうえでの措置が必要かどうか、助言するのには十分ではありません。

作業の遂行能力や職場環境の評価には
「視野」についても考えることが、ますます重要になっています。

眼底検査を受けましょう

眼底検査は、多くの目の病気を早期に発見できる優れた検査であるとともに
血管を簡単に直接、観察できる手段でもあり
糖尿病、動脈硬化、高血圧といった全身疾患の状態も把握できます。

今や「眼底検査」は目の健康に起因する疾患・障害の把握に欠かせない項目といえるでしょう。
そこで「眼底検査」が重要な鍵となる、事例は以下の通りです。

  • 転倒(緑内障に加え、筋力の低下、骨密度の低下が
    高年齢者の転倒リスクを高め、労働生産性が低下)
  • 交通事故(高年齢ドライバーの雇用が増加
    運転の距離が10,000km当たりの交通事故の発生は、緑内障が進行するほど増加)

チェックしてみましょう:アイフレイル・チェックリスト

「目が疲れやすい」「夕方になると見づらい」「細かい文字を避けるようになった」など
こうした小さなサインを見逃していませんか?

アイフレイル・チェックリストは、10項目の簡単な質問で構成されています。
そのうち2つ以上に当てはまる方は、眼科への相談が推奨されています。

このチェックリストは、職場における目の健康管理にも活用できるツールです。
従業員が自分の“見え方”を意識するきっかけになり、早期発見・早期対応につながります。

企業ができる取り組み

  • 定期健康診断への「眼底検査」オプション追加
  • 社内での「アイフレイル・チェックリスト」配布
  • 労働安全衛生教育の一環として、目の健康セミナーを実施
  • 高年齢労働者やドライバー職への視覚機能サポート

これらは、安全配慮義務の実践にもつながる重要な取り組みです。
転倒や交通事故といった労働災害の防止、そして生産性の維持にも効果が期待できます。

社労士がサポートします

労務サポートでは、健康経営・安全衛生体制の一環として
「目の健康対策」や「高年齢労働者の労働安全対策」に関する
社内制度設計のご相談を承っています。

見え方の不調は、働き方のリスクにもなります。
企業の“見える安全管理”を、私たちと一緒に進めていきましょう。

社労士が解決いたします

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