労働者派遣事業の許可申請代行や、派遣業の許可要件に合った
雇用契約書の作成や就業規則・労使協定の作成も承ります。
そもそも派遣とは?
まず、派遣の目的は「臨時」のものであるということです。
色々な企業において、諸事情により人手が不足してしまった・・・という時に
一時的に利用するのが、本来の派遣の姿です。
ですから、現在は3年という原則的な派遣期間が定められているわけです。
3年を超えるような長期にわたって派遣している場合は、
そもそも、派遣先でその人を雇い入れてください・・・という話になります。
臨時であるがゆえに、例外的に派遣を認めているだけであり
本来は直接従業員を雇用するのが筋であるということです。
ではなぜ、こんなに派遣が盛んに行われているのか?
それは別にいま始まったことではないのです・・・
派遣法の歴史
戦前、工場法により、最低の労働条件が法定されたり、健康保険加入が義務づけられるようになると
企業は、こうした法律の適用を嫌って、労働者を直接雇用せずに
労働者供給業者から受入れる間接雇用の形態が広がりました。
弱い立場の労働者から就職をあっせんする代わりに、賃金の一部をピンハネする例も見られました。
敗戦後、日本を占領したアメリカは、このような遅れた労働関係に驚き
その民主化と間接雇用の禁止=直接雇用を強く指示しました。
その結果として制定されたのが、職業安定法や労働基準法です。
この職業安定法第44条は、原則的に労働者供給事業を禁止しました。
しかし、近年多くの産業で、使用者責任がなく労働力のみ利用できるとして派遣が広がり
派遣労働者の労働実態を悪化させてきました。
この派遣的労働は、職業安定法第44条で禁止されている「労働者の供給」にあたります。
そこで政府は1986年に、労働者供給事業という職業安定法違反の広がった枠のなかで
労働者派遣法という規制にあてはまる場合に限り、合法化し追認したということです。
派遣法の規制の枠にはいらない場合は、依然として違法な労働者供給事業となるのです。
派遣法のポイント
派遣法が求めている規制とはどんなことかというとポイントは
- 派遣先が特定の場所のみではないこと
- 同じ派遣先へ、原則3年を超えて派遣しないこと
- 社会保険の適用
です。
このように、派遣法が前提にしているのは、「臨時」の場合なのです。
現実に広がっている、派遣的労働とは、社会保険にも加入せず、特定の場所へ長期間行われていることが多いのです。
こんなケースは、当然、職業安定法44条違反の労働者供給事業となります。
そんなわけで、偽装請負という話が次にでてくるのです。
偽装請負にならないために
職業安定法第44条は、原則的に労働者供給事業を禁止しました。
そして、これが脱法的に「委託」や「請負」の形式で行われることが多いことから
それを防ぐために、同法施行規則第4条で、「実体のある請負」といえるために
4つの要件を備えることを求めています。
4つの要件とはつぎの通りです。
- 作業の完成について事業主としての財政および法律上の全ての責任を負うこと
- 労働者を指揮監督すること
- 労働者に対し、使用者として法律に規定された全ての義務を負うこと
- 自ら提供する機械、設備器材、材料・資材を使用し、または企画、
もしくは専門的な技術や経験を必要とする作業 を行うものであって
単に肉体的な労働力を提供するものでないこと
つまり事業としての独立性が高くないとダメだよといってるわけです。
この4つの要件の一つでも欠けるときは、労働者供給事業となり供給元(労働者供給罪)だけでなく
供給先も処罰の対象となるのです。(職業安定法64条)。
派遣業の許可申請を代行
派遣業をこれから始めようにしている方は3つのハードルを越える必要があります。
- 財産要件(どれくらい資産を持っているか)
- 事業所要件
- 教育訓練の整備
財産要件は最も大きなハードルです。
労働者派遣許可はお任せください。
派遣元責任者講習の受講や、必要な書類の整備、
労働局の事業所の調査など、許可手続きは大変です。
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